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Wikipediaの記事を引用/参考します。(CC BY-SA 3.0)
碁
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Wikipediaの記事を引用/参考します。(CC BY-SA 3.0)
AlphaGo
AlphaGo logo
AlphaGo ロゴ
AlphaGo(アルファ碁、アルファご)は、Google DeepMindによって開発されたコンピュータ囲碁プログラムである。2015年10月に、人間のプロ囲碁棋士を互先(ハンディキャップなし)で破った初のコンピュータ囲碁プログラムとなった[1][2]。
Google Cloud Platformのコンピュータ資源(CPU1202個、GPU176基)を使って学習させている。
2016年3月15日、韓国棋院は、李世乭との五番勝負で3勝(最終的に4勝1敗)を挙げたAlphaGoに名誉九段を授与した。アマチュアに対する名誉段位ではなく、プロとしての名誉段位である[3]。
2017年5月、中国囲棋協会は、柯潔との三番勝負で3局全勝を挙げたAlphaGoにプロの名誉九段を授与した[4]。Google DeepMindは世界トップ棋士である柯潔に勝利したことを機にAlphaGoは引退すると発表した[5][6]。
目次 [非表示]
1 概要
1.1 囲碁と人工知能
1.2 樊麾との対局
1.3 李世乭との対局
1.4 新バージョンMaster
1.5 柯潔との対局
2 開発チーム
3 アルゴリズム
4 ハードウェア
5 戦績
6 影響
7 脚注
8 関連項目
9 外部リンク
概要[編集]
囲碁と人工知能[編集]
詳細は「コンピュータ囲碁」、「人工知能」、および「人工知能の歴史」を参照
囲碁は創造的、戦略的思考を必要とする複雑なボードゲームであり[7]、長い間、囲碁は、チェスのようなその他のゲームと比較して人間に勝つのがコンピュータにとってはるかに困難であると考えられていた。これは、チェスなどよりも可能な局面の数がはるかに大きいため、力まかせ探索といった伝統的なAI手法にとって極めて困難なためであった[1]。
2015年より前は[8]、最良の囲碁プログラムはアマチュアの有段レベルに達するのがやっとであった[9]。小さな9路盤(9×9)ではコンピュータは健闘し、一部のプログラムはプロ棋士に対して9路盤で勝利できるが、標準的な19路盤ではプロ棋士に太刀打ちできていなかった[10]。IBMのコンピュータディープ・ブルーがチェス世界チャンピオンガルリ・カスパロフを1997年に破った後、囲碁が人間のアマチュアプレーヤーの強さに達するまでにほぼ20年を要した[11][2][1]。人工知能の分野における多くの人々も、囲碁はチェスよりも人間の思考を模倣するためにより多くの要素を必要とすると考えていた[12]。
AlphaGoはそれ以前のAIの取り組みとはニューラルネットワークを応用している点において最も大きく異なっている。ニューラルネットワークでは、評価経験則が人間によってハードコードされておらず、代わりにプログラム自身によって自分自身との対局を数千万回繰り返すことによってかなりの程度まで学ぶ。AlphaGoの開発チームでさえ、AlphaGoがどのように石の配置を評価し次の手を選択しているかを指摘することはできない。モンテカルロ木探索(英語版)もプログラムの推論効率を改善するための主要な方法として用いられている。
AlphaGoは、それ以前の囲碁プログラムから著しい発展を遂げた。その他の利用可能な囲碁プログラムと対局した500局で、AlphaGoは1局しか負けなかった[13]。
樊麾との対局[編集]
樊麾対AlphaGo – 第5局
AlphaGoは2015年10月に、ヨーロッパ王者でプロ二段の樊麾(英語版)を5-0で破った。AIが人間のプロ棋士をハンディキャップなしの19路盤で破ったのはこれが初めてであった[14][15]。一部の解説者は樊麾と李世乭(プロ九段)との間の実力の差を強調した[16]。コンピュータプログラムのZenとCrazy Stone(英語版)はこれ以前に九段のプロ棋士を4子のハンディキャップ付きで破っていた[17][18]。カナダのAI専門家ジョナサン・シェーファー(英語版)は、樊との対局後に論評し、AlphaGoを未熟な「神童」と比較して、「プログラム(AlphaGo)が真にトップの棋士と対局した時が本物の成果となるだろう」と考えた。シェーファーは、2016年3月の対局では李が勝利するだろうと考えた[15]。プロ棋士で国際囲碁連盟事務局長の李夏辰(英語版)は、AIが李に挑戦する見通しに「非常に興奮している」と意見を述べ、両者に等しく勝利する機会があると考えた[15]。
囲碁の専門家は樊に対するAlphaGoの打ち手、特に盤全体の意識の欠如に関連した点にミスを見出したが、李との第1局の前は、10月以降にどの程度プログラムが改善されたかは未知であった[19][20]。Google DeepMindのデイヴィッド・シルバーは、AlphaGoは李の以前の棋譜を使って特別に鍛えられてはいないと述べた[21]。
プログラムに用いられたアルゴリズム[2]について記述したNature誌に掲載される論文の発表と合わせるために、このニュースの発表は2016年1月27日まで遅れた[22]。
李世乭との対局[編集]
詳細は「AlphaGo対李世ドル」を参照
AlphaGoは、2016年3月に数多くの世界戦優勝経験のあるプロ棋士李世乭(九段)に挑戦した[23]。結果は、4勝1敗と勝ち越した[23]。
新バージョンMaster[編集]
2017年初頭、ネットの囲碁対戦サイトに「Master」を名乗る打ち手が出現、日中韓のトップ棋士を相手に60戦無敗という驚異的な戦績を挙げて話題を集めた。1月5日になり、開発者デミス・ハサビスはツイッターにて、MasterはAlphaGoの新バージョンであることを明かした[24]。これらの対戦は非公式なテストであり、2017年内に本格的な公式戦を行なう方針としている。
柯潔との対局[編集]
2016年3月、AlphaGo対李世ドル第一局の終局後、李世乭とは通算9勝2敗の世界棋士レート1位[25][26]の柯潔は「AlphaGoは李世乭に勝っても、俺には勝てない」と豪語した[27]。
国際囲碁連盟事務局長で国家体育総局棋牌運動管理センター中国共産党委員会書記の楊俊安は近いうちにAlphaGoと柯潔は「人間と機械の最終決戦」として対局を行うと発表した[28]。
2017年4月10日、開発者デミス・ハサビスは、同年5月23日から27日にかけて囲碁の発祥地中国の浙江省烏鎮インターネット国際会展センター(世界インターネット大会(英語版)の永久開催地)にてGoogleと中国囲棋協会と中国政府が共催するフューチャー・オブ・ゴ・サミット(英語版)で「世界最強の棋士」柯潔とAlphaGoは対戦を行うと発表した[29]。また、同大会でAlphaGoの新たな可能性を探究するとしてこれまでになかったチーム対局やペア対局も行われるとした[29]。
第1局はAlphaGoが柯潔に半目勝利し、柯潔は「人間では想像もつかない手を打ち、強かった」と述べた[30][31]。第2局もAlphaGoの勝ち越しとなり、デミス・ハサビスは柯潔を「100手までは今までの人間との対局で最も接戦だった」とその健闘を称えた[32]。チーム対局も時越、芈昱廷、唐韋星、陳耀燁、周睿羊といった世界戦優勝経験者5人の集団相手にAlphaGoは勝利した[33]。ペア対局ではAlphaGoとタッグを組んで古力に勝った連笑は「とにかく楽しい。試合中、本当に最高の気分だった」と感想をもらした[34]。第3局もAlphaGoは柯潔に勝ち3局全勝となった。柯潔は負けが確定したときに席を外し、戻った際に涙を拭いた[35]。デミス・ハサビスは「人間との対局はこれを最後とする」と発表した[36]。
中国政府の検閲をめぐって検索サービスを撤退させたGoogleにとって中国市場再進出を企図[37]して2010年以来の中国政府と協力したイベントだったものの[38]、中国メディアは予定されていた中継を中止してAlphaGoと柯潔の対局を報じた際には海外向け[39]を除いてGoogleのことに触れなかった[40]。一方で中国固有の文化たる囲碁への影響を中国政府は考慮したとの見方もある[41]。
開発チーム[編集]
AlphaGoについて書かれた原著論文「Mastering the Game of Go with Deep Neural Networks and Tree Search」には以下の20名が著者として名を連ねている。コレスポンディング・オーサー(連絡著者)は筆頭著者のデイビッド・シルバーと最終著者のデミス・ハサビスであるが、論文冒頭に「本研究における各著者の貢献度は等価である」と記されている。Google本社に所属する2名を除く特記無き全員がGoogle Deepmind社の所属である[42]。
デイビッド・シルバー / David Silver
黃士傑 / Aja Huang
クリス・J・マディソン / Chris J. Maddison
アーサー・ゲズ / Arthur Guez
ローレン・シフレ / Laurent Sifre
ジョージ・ヴァン・デン・ドリエッシェ / George van den Driessche
ユリアン・シュリットヴィーザー / Julian Schrittwieser
イオア二ス・アントノグロウ / Ioannis Antonoglou
ヴェーダ・パンニールセルヴァム / Veda Panneershelvam
マルク・ランクトー / Marc Lanctot
サンデル・ディーレマン / Sander Dieleman
ドミニク・グレーヴェ / Dominik Grewe
ジョン・ニャム / John Nham (Google)
ナル・カルヒブレンナー / Nal Kalchbrenner
イリヤ・サツケヴァー / Ilya Sutskever (Google)
ティモシー・リリクラップ / Timothy Lillicrap
マデリーン・リーチ / Madeleine Leach
コーライ・カヴァキュオグル / Koray Kavukcuoglu
ソーレ・グリーペル / Thore Graepel
デミス・ハサビス / Demis Hassabis
アルゴリズム[編集]
AlphaGoは、ディープニューラルネットワークを用いて実装された「value network」と「policy network」によって動くモンテカルロ木探索(英語版)を用いる[1]。AlphaGoは当初、棋譜に記録された熟練した棋士の手と合致するよう試みることで人間のプレーヤーを模倣するように訓練され、次に、ある程度の能力に達すると、強化学習を用いて自分自身と多数の対戦を行うことでさらに訓練された[1]。
ハードウェア[編集]
設定と性能
配置 スレッド検索数 CPU数 GPU数 イロレーティング
単独 40 48 1 2,151
単独 40 48 2 2,738
単独 40 48 4 2,850
単独 40 48 8 2,890
分散処理 12 428 64 2,937
分散処理 24 764 112 3,079
分散処理 40 1,202 176 3,140
分散処理 64 1,920 280 3,168
戦績[編集]
vs樊麾 5勝0敗(非公開対局)
日付 結果 先番 相手
2016.3.9 中押し勝ち 李世乭
2016.3.10 中押し勝ち △
2016.3.12 中押し勝ち
2016.3.13 中押し負け △
2016.3.15 中押し勝ち
2017.5.23 一目半勝ち 柯潔
2017.5.25 中押し勝ち
2017.5.27 中押し勝ち
※AlphaGoから見た結果
影響[編集]
囲碁は以前は当時のテクノロジーでは力の及ばない機械学習における難問であると見なされていたため、AlphaGoは人工知能研究における画期的な進展として歓迎されている[43][44]。コンピュータ囲碁研究の結果は、認知科学、パターン認識、機械学習といったその他の同様の分野に応用されている[45]。
囲碁が盛んな韓国ではAlphaGoが人間を超え韓国・中国・日本のプロに60連勝するほどの強さになっていることから、囲碁人気が低下していると朝鮮日報に報じられた。「アルファ碁が(プロ棋士に)60連勝してからは、テレビで囲碁の対局は見なくなった」「好手、悪手についてのプロ棋士の解説は信じられない」「人間が何千年もかけて築いてきた囲碁の定石が崩壊した」といった反応があった[46]。
天頂の囲碁(Zen)の開発者である尾島陽児は、「人間は人工知能に勝てなくなりますか?」という質問に「アルファ碁(AlphaGo)にはすでに勝てないと思います」と答えており、既にトッププロを凌駕しているという見解を示している。ただし、「対コンピュータの攻略法はあります。ネットで打っている人たちはコンピュータの対応に慣れていて、混乱させる手をたくさん打ってきます。コンピュータは複雑な読みが苦手なので、難しい読みが必要な形をあちこちにいっぱい作るという感じです。」とも述べている[47]。
AlphaGoが発表されてから、他のソフトもディープラーニングの手法を取り入れて大幅に棋力を伸ばし、2017年3月の第5回電聖戦では初めて互先でコンピュータ囲碁側(DeepZenGo、絶芸)が勝利した。2局とも中押し勝ちだった。
脚注[編集]
^ a b c d e “Research Blog: AlphaGo: Mastering the ancient game of Go with Machine Learning”. Google Research Blog (2016年1月27日). 2016年1月29日閲覧。
^ a b c “Google achieves AI 'breakthrough' by beating Go champion”. BBC News (2016年1月27日). 2016年1月29日閲覧。
^ “囲碁AIに「名誉九段」授与=韓国棋院=”. 朝鮮日報 (2016年3月15日). 2016年3月15日閲覧。
^ “中国围棋协会授予AlphaGo职业九段 并颁发证书” (Chinese) (2017年5月27日). 2017年5月29日閲覧。
^ “世界トップ棋士を制したGoogleの囲碁AI「AlphaGo」、引退へ” (2017年5月29日). 2017年5月29日閲覧。
^ “After Win in China, AlphaGo’s Designers Explore New AI” (2017年5月27日). 2017年6月2日閲覧。
^ “[Breaking AlphaGo victorious once again”]. (2016年3月10日) 2016年3月11日閲覧。
^ Silver, David; Huang, Aja; Maddison, Chris; Guez, Arthur; Sifre, Laurent; van den Driessche, George; Schrittwieser, \tJulian; Antonoglou, Ioannis et al. (2016-01-28). “Mastering the game of Go with deep neural networks and tree search”. Nature.
^ Wedd, Nick. “Human-Computer Go Challenges”. computer-go.info. 2011年10月28日閲覧。
^ 日本棋院が協力する電聖戦では4子から3子のハンディキャップを付けていた
^ “Computer scores big win against humans in ancient game of Go”. CNN (2016年1月28日). 2016年1月28日閲覧。
^ Johnson, George (1997-07-29), “To Test a Powerful Computer, Play an Ancient Game”, The New York Times 2008年6月16日閲覧。
^ “Google AlphaGo AI clean sweeps European Go champion”. ZDNet (2016年1月28日). 2016年1月28日閲覧。
^ “Google achieves AI 'breakthrough' by beating Go champion - BBC News” (2016年1月27日). 2016年1月28日閲覧。
^ a b c Elizabeth Gibney (27 January 2016), “Go players react to computer defeat”, Nature, doi:10.1038/nature.2016.19255
^ “AlphaGo defeats Lee Sedol in first game of historic man vs machine match”. Go Game Guru (2016年3月9日). 2016年3月9日閲覧。
^ “Zen computer Go program beats Takemiya Masaki with just 4 stones!”. Go Game Guru. 2016年1月28日閲覧。
^ “「アマ六段の力。天才かも」囲碁棋士、コンピューターに敗れる 初の公式戦”. MSN Sankei News. 2013年3月27日閲覧。
^ Dana Mackenzie (9 March 2016). “Update: Why this week’s man-versus-machine Go match doesn't matter (and what does)”. Science. doi:10.1126/science.aaf4152.
^ Ben Kloester (2016年3月4日). “Can AlphaGo defeat Lee Sedol?”. Go Game Guru. 2016年3月10日閲覧。
^ “AlphaGo Korean Press Briefing” (2016年1月28日). 2016年3月10日閲覧。
^ “Mastering the game of Go with deep neural networks and tree search”. Nature (2016年1月28日). 2016年1月28日閲覧。
^ a b “アルファ碁、最終局も制す 最強・李九段に4勝1敗”. 朝日新聞. (2016年3月15日) 2016年3月15日閲覧。
^ https://twitter.com/demishassabis/status/816660463282954240
^ “「AlphaGoは李世ドルに勝っても、僕には勝てない」 世界最強の囲碁棋士(18歳)がコメント”. ねとらぼ. ITmedia (2016年3月9日). 2017年5月16日閲覧。
^ “World's Go Player Ratings” (2016年3月). 2017年5月16日閲覧。
^ “揭秘谷歌围棋战大赢家:柯洁微博粉丝翻20倍”. 新浪科技 (2016年3月10日). 2017年5月16日閲覧。
^ “人机终极对决或年内举行柯洁将战AlphaGo”. 新浪網 (2016年6月8日). 2017年5月16日閲覧。
^ a b “囲碁の神秘を求めて ーー Future of Go Summit 開催”. Google (2017年4月10日). 2017年5月23日閲覧。
^ “米アルファ碁「世界最強」降す 柯九段「強くなった」”. 毎日新聞 (2017年5月24日). 2017年5月24日閲覧。
^ “米グーグルのAI、世界最強の中国囲碁棋士に第1局で勝利”. ロイター (2017年5月24日). 2017年5月24日閲覧。
^ “囲碁AIが世界最強棋士に連勝 開発会社CEOは柯九段の健闘たたえる”. 産経ニュース (2017年5月26日). 2017年5月26日閲覧。
^ “トップ棋士5人でも敗北 アルファ碁実力示す、中国”. 産経ニュース (2017年5月26日). 2017年5月26日閲覧。
^ “「AlphaGoは楽しい」対局中のプロ棋士5人の笑顔が物語るもの:現地レポート”. WIRED (2017年5月27日). 2017年5月27日閲覧。
^ “「AlphaGo」という“神”の引退と、人類最強の19歳が見せた涙の意味:現地レポート”. WIRED (2017年5月28日). 2017年5月29日閲覧。
^ “AIアルファ碁3連勝「人間との対局は終える」”. 読売新聞 (2017年5月26日). 2017年5月27日閲覧。
^ “「アルファ碁」足掛かりに中国再参入を目指すグーグル”. 2017年5月29日閲覧。
^ “Google deploys AI for Go tournament in China charm offensive AlphaGo”. 2017年5月27日閲覧。
^ “Chinese Go master Ke Jie loses to Google's AlphaGo in first of three-game match - People's Daily Online”. 2017年5月27日閲覧。
^ “中国、アルファ碁との対局中継取り消し グーグルとの確執関係か”. 産経ニュース (2017年5月24日). 2017年5月23日閲覧。
^ “Google’s AlphaGo Defeats Chinese Go Master in Win for A.I.”. ニューヨーク・タイムズ (2017年5月24日). 2017年5月23日閲覧。
^ Mastering the Game of Go with Deep Neural Networks and Tree Search 2016年7月1日閲覧
^ Connor, Steve (2016年1月27日). “A computer has beaten a professional at the world's most complex board game” (en-GB). 2016年1月28日閲覧。
^ “Google's AI beats human champion at Go” (2016年1月27日). 2016年1月28日閲覧。
^ Müller, Martin. Computer Go, Artificial Intelligence 134 (2002): p150
^ チョン・ヒョンソク (2017年3月12日). “原因は「アルファ碁」!?韓国で囲碁人気失速”. 朝鮮日報. 2017年3月14日閲覧。
^ “コンピュータはより人間らしくなった!?「天頂の囲碁」ソフト開発者インタビュー”. ニュースウォーカー (2016年7月14日). 2017年4月23日閲覧。
関連項目[編集]
DQN (コンピュータ) - Google DeepMindが開発した人工知能
外部リンク[編集]
AlphaGo公式サイト
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孝安天皇
孝安天皇
第6代天皇
在位期間
孝安天皇元年1月7日 - 孝安天皇102年1月9日
先代 孝昭天皇
次代 孝霊天皇
誕生 孝昭天皇49年
崩御 孝安天皇102年1月9日 137歳
陵所 玉手丘上陵
別称 日本足彦国押人天皇(紀)
大倭帯日子国押人命(記)
父親 孝昭天皇
母親 世襲足媛
皇后 押媛
子女 大吉備諸進命
大日本根子彦太瓊尊(孝霊天皇)
皇居 室秋津島宮
欠史八代の1人。
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孝安天皇(こうあんてんのう、孝昭天皇49年 - 孝安天皇102年1月9日)は、日本の第6代天皇(在位:孝安天皇元年1月7日 - 孝安天皇102年1月9日)。
和風諡号は、『日本書紀』では「日本足彦国押人天皇(やまとたらしひこくにおしひとのすめらみこと)」、『古事記』では「大倭帯日子国押人命」。
『日本書紀』『古事記』とも系譜の記載はあるが事績の記述はなく、いわゆる「欠史八代」の1人に数えられる。
目次 [非表示]
1 名称
2 系譜
2.1 系図
3 事績
4 宮
5 陵・霊廟
6 在位年と西暦との対照
7 考証
8 脚注
9 参考文献
10 関連項目
11 外部リンク
名称[編集]
漢風諡号である「孝安」は、8世紀後半に淡海三船によって撰進された名称とされる[1]。
和風諡号である「やまとたらしひこ-くにおしひと」のうち、「やまとたらしひこ」は後世に付加された美称、「くにおしひと」の「ひと」は天熊人等と同様に神名の末尾に付く名称と見て、孝安天皇の原像は「くにおしひと(国押人)」という名の古い国造りの神であって、これが天皇に作り変えられたと推測する説がある[2]。これとは別に、後世の諡号である「たらしひこ」と「くにおしひと」の合成に過ぎないとする説もある[3]。
系譜[編集]
(名称は『日本書紀』を第一とし、括弧内に『古事記』ほかを記載)
父は第5代孝昭天皇、母は皇后で尾張連祖の瀛津世襲(奥津余曽)の妹の世襲足媛尊。
第二子であり、兄弟として同母兄に和珥臣祖の天足彦国押人命(あめたらしひこくにおしひとのみこと、天押帯日子命)がいる。
妻子は次の通り。
皇后:押媛 (おしひめ、忍鹿比売命)
『日本書紀』本文・『古事記』による。天足彦国押人命の娘で、孝安天皇の姪にあたる。
ただし、書紀第1の一書では磯城県主葉江の娘の長媛、第2の一書では十市県主五十坂彦の娘の五十坂媛とする[2]。
皇子:大吉備諸進命(おおきびのもろすすみのみこと:古事記) - 日本書紀なし。
皇子:大日本根子彦太瓊尊(おおやまとねこひこふとにのみこと、大倭根子日子賦斗邇命) - 第7代孝霊天皇。
系図[編集]
天火明命
[尾張氏族]
火闌降命
天照大神
天忍穂耳尊
瓊瓊杵尊
彦火火出見尊
盧茲草葺不合尊
天穂日命
[出雲氏族]
神八井耳命
[多氏族]
1 神武天皇
2 綏靖天皇
3 安寧天皇
4 懿徳天皇
5 孝昭天皇
天足彦国押人命
[和珥氏族]
大彦命
[阿倍氏族]
6 孝安天皇
7 孝霊天皇
8 孝元天皇
9 開化天皇
倭迹迹日百襲姫命
彦太忍信命
屋主忍男武
雄心命
武内宿禰
[葛城氏族]
吉備津彦命
稚武彦命
[吉備氏族]
事績[編集]
『日本書紀』『古事記』とも事績に関する記載はない。
『日本書紀』によると、孝昭天皇68年1月14日に立太子。孝昭天皇83年8月5日の父天皇の崩御を受け、崩御の翌年(孝安天皇元年)1月7日に即位。そして孝安天皇2年10月に宮を室秋津島宮に遷した。
その後、孝安天皇102年1月9日に在位102年にして崩御した(歴代天皇中最長)。時に『日本書紀』では137歳、『古事記』では123歳という[2]。孝安天皇102年9月13日、遺骸は「玉手丘上陵」に葬られた。
宮[編集]
孝安天皇 室秋津島宮阯碑
(奈良県御所市)
宮(皇居)の名称は、『日本書紀』では室秋津島宮(むろのあきつしまのみや)、『古事記』では葛城室之秋津島宮[4]。
宮の伝説地は、『和名類聚抄』の大和国葛上郡牟婁郷と見られ、現在の奈良県御所市室周辺と伝承される[4][2]。同地では八幡神社境内に「室秋津島宮阯」碑が建てられている(位置)[5]。
『日本書紀』『古事記』では日本の本州の異称として「秋津島(秋津州)」が使用されるが、元々は上記の宮が営まれた奈良盆地西南部の葛城地方を指した地名であったとする説がある[6]。
陵・霊廟[編集]
孝安天皇の陵(みささぎ)は、宮内庁により奈良県御所市大字玉手にある玉手丘上陵(たまてのおかのえのみささぎ、位置)に治定されている[7][8][9]。公式形式は円丘。玉手丘陵上に所在する。
陵について『日本書紀』では前述のように「玉手丘上陵」、『古事記』では「玉手崗上」の所在とあるほか、『延喜式』諸陵寮では「玉手丘上陵」として兆域は東西6町・南北6町、守戸5烟で遠陵としている[9]。しかし、中世に陵の所在が失われ、元禄年間以来検討されて室村のとある古墳が擬せられたが、『歴帝陵』の一本および『大和志』が現在の地を推して以来、定説となった。幕末の修陵の時におおいに修治が加えられ、その竣工に際して、慶応元年3月12日に広橋右衛門督が遣わされに修陵奉告が行なわれた。
また皇居では、宮中三殿の1つの皇霊殿において他の歴代天皇・皇族とともに孝安天皇の霊が祀られている。
在位年と西暦との対照[編集]
孝安天皇の在位年について、実態は明らかでない。『日本書紀』に記述される在位を機械的に西暦に置き換えた年代については「上古天皇の在位年と西暦対照表の一覧」を参照。
考証[編集]
孝安天皇を含む綏靖天皇(第2代)から開化天皇(第9代)までの8代の天皇は、『日本書紀』『古事記』に事績の記載が極めて少ないため「欠史八代」と称される。これらの天皇は、治世の長さが不自然であること、7世紀以後に一般的になるはずの父子間の直系相続であること、宮・陵の所在地が前期古墳の分布と一致しないこと等から、極めて創作性が強いとされる。一方で宮号に関する原典の存在、年数の嵩上げに天皇代数の尊重が見られること、磯城県主や十市県主との関わりが系譜に見られること等から、全てを虚構とすることには否定する見解もある[3](詳細は「欠史八代」を参照)。
脚注[編集]
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^ 上田正昭 「諡」『日本古代史大辞典』 大和書房、2006年。
^ a b c d 孝安天皇(古代氏族) 2010年.
^ a b 上田正昭 「欠史八代」『日本古代史大辞典』 大和書房、2006年。
^ a b 秋津島宮(国史).
^ 室秋津嶋宮(陵墓探訪記<個人サイト>)。
^ 古川順弘 「古代天皇41代の履歴と業績」『ここまでわかった! 日本書紀と古代天皇の謎(新人物文庫)』 『歴史読本』編集部編、中経出版、2014年、p. 264。
^ 天皇陵(宮内庁)。
^ 宮内省諸陵寮編『陵墓要覧』(1934年、国立国会図書館デジタルコレクション)8コマ。
^ a b 玉手丘上陵(国史).
参考文献[編集]
『国史大辞典』 吉川弘文館。
関晃「孝安天皇」、中村一郎「玉手丘上陵」(孝安天皇項目内)、岡田隆夫「秋津島宮」
「孝安天皇」『日本古代氏族人名辞典 普及版』 吉川弘文館、2010年。ISBN 9784642014588。
関連項目[編集]
欠史八代
外部リンク[編集]
ウィキメディア・コモンズには、孝安天皇に関連するカテゴリがあります。
玉手丘上陵 - 宮内庁
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天皇旗 天皇一覧 菊の御紋
カテゴリ: 日本の天皇
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最終更新 2016年12月12日 (月) 04:02 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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